つぶや記

京都で大学生をやっている松岡智之です。 新聞記事に突っ込んだり、読んだ本の感想なんかを徒然なるままに執筆します。

2008年08月

福岡市こども病院移転問題 ワイドスクランブルを見て

本日、テレビ朝日の「ワイド!スクランブル」で、福岡市立こども病院の移転問題が報道された。

こども病院は新生児の心臓手術など高度な医療を行っており、県外からの患者も多い。場所は福岡市の中心部にあり、交通アクセスはとても良いが、老朽化とスペース不足で建て替えが必要だという。特にスペース不足は深刻で、集中治療室では機械や台車を動かすために他の機械を移動させたりと、迅速な医療はできそうにない状態だった。病院関係者の話によれば、スペース不足による混乱でいつ事故が起きてもおかしくないという。

そこで、広い土地を確保できる人工島に移転しようということになったのだが、それに市民・患者は猛反発。その理由は交通アクセスの悪さだ。人工島は福岡市の北東部にあり、地下鉄駅からすぐの現在の位置からすれば不便だ。しかし、バスの増便は西鉄バスがやってくれるというし、都市高速延伸の話もある。バスを使えば天神まで20分だ。福岡県の片田舎に住んでいた私としては、不便とは感じない。

市の説明会で、市側は「医療の質を上げたい」と言っているのに対し、患者家族と思われる人が「アクセスが最も大事だ」と反論した。なんというエゴだろうか。自分の見舞いの手間が少し増えるのが嫌で、安全な医療など、どうでもいいと言っているようなものだ。この病院に来るのは大学病院級の重病患者だ。少しくらい遠くても我慢しろ。何も東京に行けと言っているのではない。20分バスに揺られるだけでいいのだ。

この番組を見た限りでは、私は福岡市側の主張に賛同する。

ただ、気になる点がある。まず、ヘリコプターでの搬送はできるのか、ということだ。人工島上空は福岡空港に発着する飛行機の通り道だ。ヘリはスムーズに病院に行けるのかな。

【追加情報】
今のこども病院にはヘリポートが無く、ヘリで緊急搬送される患者は中央区の九州医療センターで降ろされ、陸路で搬送されているそうだ。それに対し、移転先は福岡空港の管制圏内だが、現在の運用では、ドクターヘリは待たされても数分だという。ヘリによる搬送を考えるならば、移転したほうがいいかもしれない。

関連記事
こども病院どこへ:福岡市説明会を前に/4 ヘリ搬送 /福岡 - 毎日jp(毎日新聞)

あと、地震の時に橋が壊れたら孤立する、埋立地は液状化現象の危険がある、という反対意見がある。これは「お見舞いに行くのに20分余計に時間がかかる」という苦情とは違って、少し考える必要がありそうだ。
もっとも、福岡市は埋立地が多いから、それを気にしだすともっと不便な場所になりそうだ。

ツカサネット新聞に投稿して

最近、一般市民が記事を書いてネット新聞に投稿する市民メディアが盛んになっている。有名なものとしては、ライブドアのPJニュースやオーマイニュースなどが挙げられるだろう。

今回は、私が投稿しているツカサネット新聞について紹介したい。

ツカサネット新聞には政治・社会から地域のイベント、生活情報、映画や書籍の紹介、グルメレポート、エッセイなど硬軟さまざまなジャンルの記事が投稿されている。

ツカサネット新聞に投稿するためには、記者として登録しなければならない。この作業は氏名・ペンネーム・住所などを入力するだけで簡単にできる。本名も登録しないといけないが、記事に出す名前はペンネームでもよい。これは市民メディアとしては珍しいことだ。

登録されたら、ログインして「記事投稿はこちらから」を押し、書きたい記事を入力する。この時注意すべきことは、ログインして数分で自動的にログアウトされることがあるので、あらかじめ文章を用意し、それをコピー・ペーストした方がよいということだ。私が最初に投稿した時は、このことを知らずに数十分かけて記事を書き、いざ送信しようと思ったらログアウトされ、ブラウザの「戻る」ボタンを押しても書いた記事が復活せず、悲しい思いをしたものだ。

投稿した記事は審査され、問題ないと判断されれば記事として掲載される。しかし、実際に掲載されている記事を見ると、この審査基準は甘いと思われる。私は一度も落ちた事が無い。審査にかかる期間はだいたい3日から1週間程度だ。

審査を通り掲載されると、原稿料がもらえる。基本料は100ポイント(円)で、記事の内容によってさらにボーナスが付く。このボーナスはほとんどの記事に付き、だいたい300〜500ポイントくらいだ。ツカサネット新聞のサイトで掲載されている記事にはタイトルの下に赤文字で「GET 400pt」などと書かれていることがある。これがボーナスポイントである。この場合、報酬は100+400=500円だ。また、私の感覚では、写真を入れるとボーナスが100から200ポイントくらい上乗せされているのではないかと思われる。だから、私は可能な限り写真を自分で撮って記事に入れるようにしている。
さらに、7月からは1万アクセスごとに1000ポイントが追加付与されることになった。もっとも、1本の記事がツカサネット新聞サイトで1万アクセスも集めることは滅多に無いから、あまり関係の無い話だろう。(ちなみに、私は21本書いてその内1本が3万アクセスを得ている)

このポイントは1ポイント=1円で換金することができ、1000ポイント単位で銀行に振り込まれる。アフィリエイトと違って、ツカサネット新聞で1000ポイントを貯めることは簡単だ。なお、記者は手数料を負担しなくてよい。

掲載された記事の一部はYahooやlivedoorのニュースにも掲載される。もしこれらのサイトに掲載されたら、その記事は数万人が目にすることになるだろう。


このように、表現手段としても内職としてもなかなか魅力的なツカサネット新聞であるが、問題点もある。

まず、サイトが重く、不安定だ。数日に一度は閲覧・投稿ができなくなる。

また、ツカサネット新聞は残念ながら記事の内容についての評判が悪い。ネット上では朝日新聞、日刊ゲンダイと同じくらいによく叩かれる。これは、ツカサネット新聞の記事は素人が書いたものが多く、事実誤認があったり論理的でない記事が多いためだろう。このため、Yahooニュースに掲載されているツカサネット新聞の記事のコメント欄には、批判的なコメントが多い。これはその人の記事に問題があるからでもあるが、ツカサネット新聞全体が悪いイメージを持たれていることも大きな原因であろう。
私も、書いた記事がYahooニュースに掲載され、コメントで大勢の人から批判されたことがある。その記事に関しては、後で調べてみたら事実に反する内容があった。私はそのような批判はありがたく頂戴している。セミプロとして公共空間で表現行為をしている以上、批判の対象になるのは当然のことだ。間違った内容の記事を書いたのであればなおさらである。しかし、それが原因でショックを受けて記事を書くのを辞めてしまう人も中にはいるだろう。そのことについては、覚悟しておいたほうがよい。

私は3ヶ月くらい記事を投稿して、いろんな思いをした。いつも見ているYahooニュースに自分の記事が掲載され、数十のブログからトラックバックを受けていると知ったときには驚きを感じた。初めて5000円の報酬が振り込まれたときは、所持金が増えたこと以上に、自分が書いた文章にそれだけの価値が認められたのかと嬉しくなった。コメント欄で100人くらいから叩かれまくった時にはちょっとへこんだ。

市民記者として記事を書くことは、個人ブログに書くよりもはるかに大きな影響力と責任が伴う。決して楽な事ではないが、とても有意義な体験だ。

尖閣諸島に自衛隊を 竹島の二の舞にしないために

ここ最近の竹島問題を見ていて改めて感じた。韓国人はたとえ歴史的事実や論理的思考の援護がなくとも強烈な領土欲を維持することができ、日本が1954年に韓国に奪われた竹島を取り戻すことは不可能ではないにしても、相当の困難が待ち受けていることをだ。

日本が抱える領土問題は竹島だけではない。北方領土は敗戦時にソ連がドサクサに紛れて侵略して以来、未だにロシアが占拠しているし、尖閣諸島も付近に地下資源が眠っていることを知った中国・台湾が領有権を主張している。

すでに奪われた領土を取り戻すことは、簡単なことではない。まともな会話ができそうにない国を相手にして「対話」によって「平和的」に領土を取り戻すには、極めて高い外交手腕が必要となるが、残念ながら日本の政治家には期待できそうにない(麻生太郎が総理になれば少しは希望を持てるが)。軍事的手段に頼ろうにも、憲法9条と国内に入り込んだ反日勢力、そして、主権を守る気概を失った多数の国民が障害となるだろうし、第三国との摩擦を生むリスクもある。取られてすぐに取り返すならまだしも、侵略されて50年以上放置した島を取り戻すために武力を行使しては、国際社会からも国内世論からも「自衛戦争」だと認識されることは難しいだろう。そのような状況を作り出した政府、憲法、国民が残したツケは大きい。

しかし、まだ奪われていない尖閣諸島については、そのような心配は無い。もし日本が尖閣諸島を自衛隊に警備させても、国際社会からの反発はほとんどないだろう。中国ではまた反日デモが起きると予想されるが、そんなことは総理大臣が靖国神社に参拝したり、教科書検定をやったりするたびに起きている年中行事みたいなものだ。うっとうしいことには違いないが、そう心配することではないだろう。また、中国にとっては、無人島を侵略することよりも、自衛隊が守っている島を侵略する方が、軍事的にも国際世論の観点からもはるかに難しいだろう。

政府は奪われた領土を取り戻すために最大限の努力を続けるべきだが、それと同時に、侵略の危機にある領土を守るための手立ても必要だ。そのためには、まず、国家を守るための自衛隊を尖閣諸島防衛に就かせるべきである。そのためのハードルは高くはない。福田政権は支持率低迷で余裕が無いと言う人もいるかもしれないが、もし民主党がそれに反対するようなことがあれば、国民はそのような利敵行為を行う政党に投票することはないだろう。
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