つぶや記

京都で大学生をやっている松岡智之です。 新聞記事に突っ込んだり、読んだ本の感想なんかを徒然なるままに執筆します。

2010年05月

食料自給率金額ベース66%だから大丈夫、に反論

浅川芳裕著『日本は世界5位の農業大国 大嘘だらけの食料自給率』の書評が「日刊サイゾー」に掲載されている。ここから少し引用する。

では、食料自給率のどこがインチキなのか。国が国策として向上をうたう自給率には「カロリーベース」と「生産額ベース」の2種類があるという。僕らがふだん見聞きするのはもっぱらカロリーベース自給率で、最新値(2008年)は41%だ。一方の生産額ベースではどうかというと、07年で66%。著者の試算によれば先進国中3位の数字だそうだが、こちらはほとんど話題に上らない。なぜ、わざわざ自給率を低く発表し、国民の不安を煽るのか。



 本書はまだ読んでいないが、タイトルから想像すると、これが本書のメインテーマだろう。

 金額ベースの食料自給率は66%もあるから大丈夫だ、と言いたいようだが、そのような統計の使い方は間違っていると思う。
 政府は何のために食料自給率の数字を使っているのか。食料輸入によって貴重な外貨が流出することを憂慮しているためか。それならば、金額ベースの数値を使うことにも合理性はあるだろう。
 しかし、終戦直後までの時代ならともかく、現在の日本でそのような心配をしている人はほとんどいないだろう。食料自給率が低いことを心配するのは、もし戦争などで食料輸入が途絶えたら国民が飢えるからだ。金額ベースの食料自給率がカロリーベースのそれよりも高いのは、日本産の農作物の価格が高いか、食ってもエネルギーにならない野菜の比重が高いか、その両方だ。後者は分からないが、前者は確実だろう。それで、その数値が高いと何か安心できるのか?国産農作物の価格と外国産農作物の価格の差が広がれば広がるほど金額ベースの食料自給率は上昇するが、それによって輸入が途絶えたときに国民が飢えなくなるのか?
 

憲法審査会はやらなくていい

 国民投票法が施行されたのに憲法審査会が動かないということで民主党を批判する改憲派が多いようだ。私も現行憲法には重大な欠陥があり、早急に改正すべきと考えている人間の一人だ。しかし、民主党政権下の現在、憲法審査会が活動していないという状況は喜ぶべきことだと考えている。

 なぜなら、民主党が憲法をいじるというのは恐怖以外の何者でもないからだ。民主党は国民固有の権利である参政権を外国人に与えようとしている。これは、日本人から参政権の一部を奪うに等しい所業だ。また、民主党の三宅雪子議員は自民党の甘利議員に突き飛ばされたなどと事実を捏造し、懲罰動議にかけている。(「突き飛ばした」とされるシーンをスロー再生した動画がいくつか出回っているから確認されたい)敵対政党の議員を懲罰動議にかけ、登院停止、あるいは除名に追い込むことで、議員としての権利を奪い取ろうとしているのだ。これを憲法の破壊と言わずして何と言う。

 そのような政党が憲法改正するなど、恐ろしい。








井上公明幹事長、民主に憲法審査会始動を要求2010.5.19 01:11

このニュースのトピックス:諸政党
 公明党の井上義久幹事長は18日、国民投票法が同日施行されたにもかかわらず、民主党のサボタージュなどで衆参の憲法審査会が始動していない現状について、「憲法の議論は国の在り方を、どう考えるかという国の根幹にかかわる課題だ。その環境整備もできない民主党に、果たして政権を担える資格があるのか」と述べ、民主党の対応を批判した。

 そのうえで、「民主党が改憲派と護憲派が混在する党内事情や政局を優先し、抵抗し続けたことで、国民投票法の成立から施行までの3年間が空費されてしまった。民主党は速やかに(憲法改正をめぐる)議論に応じるべきだ」と強調した。

 衆参の憲法審査会は、国民投票法制定に伴って平成19年8月に法的には設置された。しかし、民主、共産、社民各党の抵抗で、衆参両院とも1度も開催されていない。

ニコニコ動画黒字化達成

 5月13日に行われたドワンゴ第二四半期決算説明会で、ニコニコ動画が第二四半期(2010年1〜3月)および2009年12月と2010年3月の単月で黒字化を達成したと発表した。ニコニコ動画事業では設備を減損処理し、減価償却が少なくなっているが、夏野剛取締役黒字化担当は「これで黒字化と言っても意味が無い」とし、減価償却しないつもりで計算し、それでも黒字を達成していた。

 ニコニコ動画の大きな収入源の一つである広告収入が不安定で月単位では倍以上の開きがある。2009年12月に単月黒字を達成していたのは広告収入が予想以上に大きかったからだ。しかし、会員数、プレミアム会員(有料会員)数、滞在時間は順調に伸びており、夏野取締役は「これからが楽しみ」と言っていた。また、夏野氏によると、「動画配信サービスが黒字化したことは聞いたことが無く、ニコニコ動画の黒字化は世界初ではないか」とも話した。
 今後の予想については、広告収入の予想が難しく、保守的に見積もると通期での黒字化は難しいとしている。

 来場者からの「ニコニコ動画事業の累積損失解消はいつか」という問いに対し、夏野氏は「今は節約モードで利益幅を大きくするのではなく、拡大戦略をとる時期だ」と答えた。ニコニコ動画は多くの会員数と滞在時間を得ており、ビジネスチャンスは多い。事業を拡大するには資金が必要だが、夏野氏は「今後は黒字を維持しながら事業を拡大する」と話した。

 また、「プレミアム会員の解約率が低いのはなぜか」との問いに対しては、「3ヶ月ごとにバージョンを変えるなど新しいサービス、イベントの投入が早い。プレミアム会員だと真っ先にに体験できるメリットがある。お金のかかる企画がこれから沢山あり頭が痛いが、これが原動力だ」と答えた。

 この説明会はドワンゴ全体の決算説明会だが、来場者からの質問はニコニコ動画事業に集中していた。それだけ、投資家からも注目されているのだろう。
 また、説明会の様子はニコニコ生放送で放送され、私もそれを見ていた。


以上、説明会の様子
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 私もニコ動ユーザーとしていつ黒字化するのか心配していたが、まさかこの不況下で黒字を達成するとは思わなかった。ここ1年で急速にプレミアム会員数が拡大したのが大きいだろう。
 私は今まで、ニコニコ大会議は赤字を維持するために金使っているのか、これやらなければ簡単に黒字になるだろう、と思っていたが、こういったイベントがプレミアム会員増加=収入増加につながっていたようだ。

 ところで、財務諸表を少し見てみたのだが、ドワンゴは借金が少ない。流動比率は480%だ。会計の本には「100%以上が望ましい」と書いているから。ドワンゴの財務状態はかなり良いのかな。 
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