宇宙で帆を広げ、太陽光の圧力を利用して航行する「イカロス」だが、0.0114グラムの推力が得られたという。

 0.114グラム。微々たる力のようにも思える。しかし、帆の大きさは14メートル四方である。それによって得られる力が0.114グラム。どちらも、人間が実感できる数字である。
 光に圧力があることは探査機「はやぶさ」の関係で知っていた。しかし、人間には感じることの出来ない微々たるもの、14メートル四方の帆でナノグラム単位の力があるのかと思っていた。0.1グラムもあるとは驚いた。

 世界で初めて小惑星の砂を採取に地球に帰った「はやぶさ」に続き、今度は宇宙ヨット。宇宙科学研究所ISASのプロジェクトは本当に独創的だ。活躍に期待する。
 


宇宙ヨット「イカロス」 太陽光の圧力で加速2010.7.9 22:13

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宇宙ヨット技術の実証機「イカロス」の飛行中想像図(宇宙航空研究開発機構提供) 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は9日、金星方面に向けて航行中の宇宙ヨット「イカロス」が、太陽光の圧力によって加速したことを確認したと発表した。約14メートル四方の帆(樹脂膜)で光の粒(光子)を受け止め、地球上で0.114グラムの物体がぶら下がったのと同程度の推力が得られたという。

 「イカロス」は5月21日に金星探査機「あかつき」とともに打ち上げられた小型ソーラー電力セイル実証機。セイル展開の精密軌道決定で加速を確認した。JAXAは「これにより、惑星間航行で光子による史上最大の加速度を発揮した実証機になった」としている。

MSN産経ニュースより