お金を借りたい個人と貸したい個人をインターネットで結びつけるサービスができたようだ。maneoというらしい。

こういうサービス、実は僕も妄想したことはあるけど、まさか実現させてしまう人がいるとは。

maneoを紹介する記事によれば、貸金業登録を受けていない人が継続して複数にお金を貸すシステムを作るのが大変だったらしい。これは匿名組合出資契約という法技術を使ってクリアしたようだ。詳しい仕組みはこの記事にある。


早速、総額1500万円分の取引が成立しているようだ。

仕組みは次のような感じだ。たとえば、借りたい人は「10万円を年利10%で貸してくれ」というトピックを作る。その人に貸してもいいという人は、1万円などの金額を貸すということで入札する。見たところ、複数人数が貸すというパターンが多い。maneo側は手数料として年利1.5%相当分を取るので、貸し手にとっては年利8.5%で貸すことになる。


気になるのは、借りた人が約束どおり返してくれない場合である。「リスク説明書」によると、焦げ付いた場合、当然、maneoが代わりに返済するということはない。それどころか、貸した人が自分で借りた人に取り立てすることもできない。貸し手・借り手はお互い個人情報を知ることがないというシステムなのだ。maneoが借り手に対して持っている債権を貸し手に譲渡することはない。
返済が60日滞った場合、maneoは借り手に「督促」するそうだ。90日滞ったら、maneoはその人に対する債権を債権回収会社に売却することを「検討」するという。その場合でも、ほとんど回収できないらしいし、必ず売却するとも言っていない。

もし、借り手に資産があるのに返済しないとしても、貸し手は裁判を起こして取り立てることはできない。なぜなら、法的には貸し手がmaneoに出資し、maneoが借り手に融資するという形式をとっているからだ。このブログではわかりやすく「借り手」「貸し手」という言葉を使っているが、法的には貸し手は借り手にお金を貸しているわけではない、つまり、債権を持っていないのだ。

貸金業登録をしないでも多くの人にお金を貸せるようにするためにこういう構造にしているのだろうと思うが、これでは貸し手としては大いに不安である。
2chでもmaneoが話題になっているが、同様の議論がされている。


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